時代の流れに逆らって本棚を作ってみた(後編)

本棚と整理棚を作ってみた、の後編。前編はこちら

注文した板が届いたので廊下に並べてみた。

この板を、清く正しい本棚の作り方を参照しつつ組み立てていく。側板(縦板)にドリルで穴を開け、棚板(横板)に木工ボンドを塗り、ネジで締め上げ、背面にベニア板を打ち付け、塗装して完成、という流れになる。

作業台がないので格安サーバML115 G1を2台並べ、側板を乗せて穴を開けていくことにした。

いつも家具を組み立てる時に使っている小型の電動ドライバに100円ショップで買った木工用ドリルを取り付け、穴をあけていく。

次に、棚板を立てて並べ、側板との接着面に木工ボンドを塗り、側板を乗せてネジで締める。棚板を2枚固定するまでは倒れやすいので、部屋の角に棚板を立てかけて作業した。

「清く正しい本棚の作り方」には、ネジ止めの際に板がズレがないように最新の注意を払って棚板の位置を調整するよう書かれているのだが…

ネジを締めると1ミリほどずれていることも多かった。やり直すのも面倒なので気にしないことにする。

ここで問題発生。やはり小型の電動ドライバでは無理があったらしく、作業しているうちに締める力が落ちてネジが締まらなくなってしまった。アマゾンで充電式ドライバドリルを注文し、作業は翌日に持ち越し。

新しいドライバが翌日の昼に届いたので作業を再開。前のものに比べてずいぶんパワーがある。これは楽になったと思ってネジを締めていたら…

ネジが斜めに入って板を突き破ってしまった。さすがにこのままでは問題があるので、抜いてやり直し。

本棚の下段が完成し、上段を組み立てていたところでさらに問題発生。

なんと底板の長さが足りない…

前回書いた通り、底板はT字型にしたものを使う予定だった。底板の切り落とした部分に側板をはめ込む形になるので、当然ながら底板の横幅は他の棚板より側板2枚分の厚さだけ長くしなければならない。にもかかわらず、他の棚板と同じ幅の板の両端を切り落とすよう、木取り図に描いてしまっていたのだ。完成図を描きながら確認しておけば、防げたミスかもしれない。

幸い端材として棚板と同じ大きさの板が余っていたので、それを使うことにした。底板の片側は既にボンドとネジで側板に固定してあったのだが、ネジを抜いてもガッチリ貼りついていた。それを無理に剥がしたため、側板が少し割れてしまった。「清く正しい本棚の作り方」に、「本棚の全体強度とは、実はほとんどこの木工ボンドの『接着力』によってのみ得られる」と書かれているが、木工ボンドの接着力がこんなにも強いとは知らなかった。

他には大きな問題もなく、上段と下段が組み上がった。最後に、地震対策としてアジャスターボルトを上部に取り付けた。これは、暮らしなモノづくりの記事を参考にした。

最後に塗装だが、ニスを塗るのは面倒なのと、乳児がいるため刺激の少ないものがいいだろうということで、蜜ろうワックスを使うことにした。布ですり込むだけなので簡単だ。

完成したのがこちら。

本棚の大きさに対してアジャスターボルトが小さく、少し不安だ。すき間無く本を並べた本棚は倒れにくいらしいが、大地震が来ると危ない気がする。転倒対策については、後日改めて考えたい。

本棚と同様に、書類棚も2つ作った。

一番上の段には、2001年ごろにSOTECが投げ売りして話題になったVH7PCを入れてある。たまたまぴったりの大きさだったのだ。

なお、木取りの都合上どうしても側板に適した長さ(955ミリ)の板が取れなかったため、905ミリの板に50ミリの端材を木工ボンドで継ぎ足して使っている。

本棚を作るというと大変そうだが、やってみると意外と簡単で面白い。作成してから2ヶ月以上経つが、現在のところ便利に使っている。電子書籍が一般的になってくれば本棚の必要度は下がっていくだろうから、あえて自作するならば今のうちかもしれない。